Ica

薔薇マリ文/羅叉ヨハ

14巻まだきてなくてなきたいんですけど、次で薔薇マリ終章とか悲し過ぎてかなりテンションがたおちしてます。

編集部、売上おちてないなら十文字さんのかきたいよう書かせてやってくれよぅ…消化不良で終わるとかいやだよう…ていうかそれ以前に、わたしあほみたいに薔薇マリ好きなんだから、ショックでショックで仕方ない。

散々文句も言ってるけど、世界で一番すきな作品です。

本当に大好きなんです。だからこそもう…つらい……ほんとの、ほんとに、好きなんです。ツイッターで読んでくれる人とか出てきて、凄くすごくうれしくて死ねるくらいです。この気持ちは本当なので、誰にも馬鹿にしてほしくないです。誰に馬鹿にされてもわたしは薔薇マリが一番好きなのはかわらないんだけど、傷つかない訳ではないので…!

そんでもって羅叉受けみたいなあ羅叉って考えてたのに、課題の電波小説よんでたら電波な羅叉ヨハを小話ですけど書いてました…ふぅ…新刊まだかな…あ、現パロです。

あと一カ月で宇宙人が攻めてくるから、付き合おう。

前半はまだしも、後半のくだりに眉をひそめたことはおぼえている。本来ならば前半に調子を狂わせられるべきなのだと思うかもしれないが、おれはああ、そうか。一ヶ月後地球は、滅ぶとまではいかなくても大変なことになってしまうのだな、と思っただけであった。それよりも、おれは男なのに。目の前の人間も男なのに、どうしてそうなってしまったのか甚だ疑問だが、おれはどうしてか咄嗟にわかった、などと言ってしまって、そうしてこの男と付き合うことになったのだ。

明日世界が崩壊する、などと言われたらおれは迷わず愛する彼女を抱きしめにいったのかもしれないが、一カ月となるとなるほど、首をかしげる。それよりならこの幼馴染だが何を考えているかいまだにさっぱり分からない男、羅叉の提案をのむのもやぶさかではなかった。一カ月だけの恋か、どれだけ情熱的なものであろうか、などと思うかもしれないが、とりたてて言うほど、おれたちの間に変化があるわけではなかった。

ただ、屋上で一緒にいる時間がふえた。

羅叉は「あの空の動きには特殊な磁場が発生していて」なんてよく言っていたが、おれは返事をせずにその背中にずっと背中をあずけてもたれていた。ときおり、うたたねをして目を覚ますと、羅叉に髪をなでられていることに気づく。

「別に面白くもなんともないだろう」

「そんなことはない。お前の髪は好きだ」

「きみは──」

何かを言おうとして、何を言おうとしたのかをわすれてしまって、でもわすれてるわけがないのだけど呼吸をするのも億劫になって目を閉じた。起きると今度は誰もいなくて、かわりに羅叉の上着がかけてあった。

「どうなるんだ」

ある時、聞いて見たら「宇宙人がくるんだぞ?」と逆に不思議そうな眼で聞き返されてしまった。宇宙人がきたら結局どうなるのか、この男もきっとよく分かっていないのだろうなあと思った。それでもいいが。べつい、どうなってしまおうが関係ない。食われるかもな、とは口にしないでおいた。

「ああ、でも、どうするかは決めている」

ひゅうひゅうと気持ちのいい風が吹いて、羅叉が指差した先を見た。屋上のへりだった。

その時が来たら、一緒に死のう。

喉がつまった。どうしよう、と悩んでるうちに、羅叉が歩き出した。

そっちは。

「まだ、時間はあるだろう」

「見るだけだ」

「見て、どうにかなるのか」

「どうも」

「でも、みるのか」

「そうだ。どっちにしろいつかは、ここで死ぬ」

「他の──」

ほかの終わり方は、ないのか。そう問うと、羅叉はよく分かってない表情をした。

寧ろ分かってないのは、おれであるかのようだった。

「もしかして」

生きたいのか?

死にたいか生きたいかでいえば、まあ死ぬよりは生きたい。

「どうなるか分からないんだぞ」

不気味なくらい、キャンパスで塗ったくったような青い空に、羅叉は背を向けて、でも溶けて行きそうだった。

もし、羅叉と一緒に生きたいのだと言えば、この男はどうするのか、興味はあったけれどおれは聞かなかった。

蝉が鳴くのをやめて、空を仰いだ。夏だった。